『Doll in action』 作家 ダブルート
2020年11月22日(白帯)
「Doll in action」
作家 ダブルート
なんですって?
バカなことを言わないでください
わたしはそこまで落ちぶれてはいませんし
逃げてなどいません
目をそむけるなんて
もってのほかです
わたしはただ
まるで砂のように私の手からこぼれてゆく
彼のふるまいに苛立っているだけです
私をつなぎとめているものが
壊れてゆくことなど考えれましょうか?
それは意思を持たぬゆえの
不可抗力にすぎないのです
ただそこに彼は立っているだけでした
ほんの一瞬ではありますが
不覚にも私は目を奪われていました
でもそれが
あなたの言う「恋」であるならば
私はこの舞台を降りなければなりません
もはや私は人形ではいられなくなるのですから
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