稽古場・・・ダブルート




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 『エンドレス・プロローグ』 作家 ダブルート

 

2020年11月8日(白帯)

 

 

「エンドレス・プロローグ」
作家 ダブルート

行き場をなくした迷える人が

氷の世界に堕ちてゆく

震える指先に光るナイフで

顔を撫でれば口が開いて

産声あげるドッペルゲンガー

変わり果てた僕らの死生観

漠然過ぎてる正義の定義も

突然過ぎ去る乖離の不思議も

たった5分で書き換えられる

なるようにしかならないのなら

時間と言葉を無駄にせぬよう

色恋沙汰と他人の不幸で生きていけばいい

蚊帳の外で

ずっと

壁に向かって唾を吐いても

届かぬ狂気が足元汚す

言葉はなまくらうわべを撫でて

やわらかい場所から逃げてゆく

煽られ踊るDQNに

拍手喝采のDTM

承認欲求のATMは

『残高が不足しています』

うれしみせつなみわかりみぴえん

嫉妬に狂って勝手な茶番

死にたい苦しい認められたい

死にたい逝きたい生まれ変わりたい

自分をだましてごまかし続け

そつなく生きてりゃ幸せなのかい

本当の自分は玄関先で

不在通知に埋もれて眠る

いらないものなら自分以外に

見つからないなら僕にちょうだい

捨てるくらいなら僕にちょうだい

殺しに行くまで死なないでいて

僕のナイフは極彩色の走馬刀

君の記憶を五感ごと切り裂くから

不協和音を添えて召し上がれ

後悔という名のメインディッシュを

男性の画像の写真詩

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