稽古場・・・作家 sum

 『逢瀬』 作家 sum

 

2020年9月29日(白帯)

写真詩

「逢瀬」

作家 sum

シフォンを纏った公爵

熱に融けて霧消する蝋燭の

残り火のように儚く

けれど朱く灯る言霊

温もりを残しているから

錆び付いた鋼の扉を叩く

使い古された合詞

罠に堕ちたら

この心ごと消し去って

立ち籠める夜霧の向こう側

はたと、

雲隠れ

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